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先輩を知る(元特許庁審査官)

専門技術者として働いている先輩の皆さん

審査官の次の職場として是非hanyuu2

 

元特許庁審査官A

【応募から採用まで】
 特許庁を退職後、それまでの審査官経験を最大限活かせる仕事を探して(いろいろな人のアドバイスも貰いながら)辿り着いたのが、登録調査機関の先行技術調査でした。複数の登録調査機関がありますが、私の専門分野で仕事があり、かつ、業界最大手で特許庁時代にも大変お世話になったIPCCに魅力を感じ応募することにしました。応募に際して、「元審査官」を採用してもらえるのか不安でしたが、実際には全くの杞憂で、私の技術力と前職審査官経験とを高く評価されて採用されました。

【どんな仕事も1年目は大変】
 入団して、最初の1年目はなかなか大変でした。まず、IPCCには業務効率化のための各種システムが用意されていますが、新人が新たなシステムを使いこなすにはどうしても時間がかかります。そのため、当初は作業が思うようには進まず焦りもありました。しかし、私なりに試行錯誤して工夫するうちに慣れてきてスムーズに仕事ができるようになりました。
また、対話も勿論経験ありましたが、前職ではもっぱら説明を聞く側でしたが、IPCCでは、説明をする側となります。前職では気づいていませんでしたが、円滑に対話を進めるためには、審査官に応じて説明内容を多少なりとも調整する必要があります。この点も慣れないうちは苦労しましたが、いろいろな審査官と対話を繰り返していくうちに自然とスキルが身に付きました。さらに、検索報告書の作成においても、審査官のみならず外部の目線も意識して報告内容が理解し易いように気を遣うようになりました。

【審査官の経験・スキルを最大限活かせる仕事】
 前職の審査官経験から、審査官が検索者に何を求めているのかが分かるのが、私の有力なアドバンテージと感じています。検索業務では、先行技術文献等に対する審査官の相場観をイメージできるかが重要なポイントになります。対話を通じて、私の相場観が審査官のものとほぼ共通していると感じていますが、それは前職の経験があるからだと思います。また、分類付与も、前職に比べて対象案件は増えますが、判断基準は同じなのであまり苦労は感じません。

【審査官の次の職場として是非】
 私の経験と専門性を最大限活かして長く(73歳まで雇用の機会あり)仕事ができるのが、最大の魅力だと思います。
また、担当案件に応じて新たな技術知識が要求されますが、審査官への説明には深い理解が必要なため、自ずとしっかりとした知識が身に付いて専門性が拡がっていきます。
さらに、対話では、評価する側から評価される側になるので厳しさもありますが、高く評価されるとうれしくて、やりがいを感じます。
是非、審査官経験のある方々も次の職場として来て頂きたいと思います。

審査官経験を最大限生かせる職場odawara1

 

元特許庁審査官B

【IPCCへの応募】
 特許庁を退職後、リフレッシュ期間を挟んで転職活動を始めました。自分の年齢を踏まえて、できるだけ短い時間で立ち上がれそうな業務を探すことにしました。その際、以前勤めていた特許事務所の弁理士が、一人前になるには明細書作成や顧客との付き合い等も含めて数年単位の時間が必要と話していたことを思い出し、特許事務所は一切考慮しませんでした。いろいろと思案した結果、最も魅力を感じたのが、IPCCでした。審査官の実務経験が業務で生かせることに加えて、会社時代の元同僚や特許庁の元上司が働いている職場は、とても心強く安心感がありました。さらに、IPCCは通勤手当として新幹線通勤可で、遠隔地通勤の負担も軽減できそうでした。現在、毎日新幹線通勤していますが、居住地が近い同僚の主席部員と車内で同席することがあって、通勤電車が気軽なコミュニケーションの場ともなっています。

【入団後のスムーズな業務開始】
 検索業務では、審査官時代に担当していたのと同じ分野を担当しています。通常、新人は、業務を開始する前に、調査業務実施者として必要な区分の資格取得のための育成研修を受講・修了する必要があり、かなりの苦労があります。しかし、審査官経験者(全区分で有資格)は、そのプロセスが不要で入団後すぐに業務を開始することができます。入団するまで、審査官経験者の資格の扱いについては特に認識していませんでしたが、今から振り返ると入団後、育成研修の受講なしに、すぐに業務を開始できたのはとても大きなメリットだったと思います。

【審査官経験を最大限生かせる職場】
 IPCCで主席部員として、ベテランから若手までいろいろな審査官と対話するうちに、審査官時代の自己流のサーチは必ずしも通用せず、オーソドックスなサーチが必要なことに気づきました。この点を認識し改善して、いろいろな審査官に受け入れられるようになったことは、自分の大きな自信になっています。
また、業務全般では、前職の知識・経験を最大限生かせているので、ストレスはあまり感じません。
改めて、審査官経験を最大限生かせる職場として、IPCCを選択してよかったと思います。

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